PRP(多血小板血漿)療法をご検討中の方へ
自分の血液を使った、
体にやさしい再生医療。
PRP療法とフリーズドライPRP療法
当院のPRP療法には、PRP療法とフリーズドライPRP療法があり、PRP療法の中でも、細胞数がより多いHD-PRP療法があります。
■PRP療法とは
多血小板血漿(PRP)には多くの血小板由来の成長因子が含まれます。炎症を抑え、組織修復を促進する成長因子による自己治癒能力に期待します。
■フリーズドライPRP療法とは
成長因子の効果に期待するのは同様ですが、成長因子のみを抽出して凍結乾燥させることで細胞の混入がなく、注入後の反応性炎症が著しく少ないです。凍結乾燥することで半年間の保管が可能となります。
PRP療法とは?
人の体には「自然に治ろうとする力」が備わっています。たとえば、すり傷ができても、いつの間にか治っている、これは血液の中にある「血小板」という成分が傷ついた部分の修復を助けているからです。
PRP療法は、この血小板が持つ「修復力」に注目した治療法で、ご自身の血液から血小板を取り出して濃縮し、ひざや股関節などの痛みがある部分に注射する再生医療です。
「保存療法」と「手術」の間にある新しい選択肢
関節の痛みに対しては、これまで「薬やリハビリなどの保存療法」か、「人工関節のような手術療法」が一般的でした。しかし、保存療法では効果が足りず、かといってすぐに手術には踏み切れないという方も多いのが現実です。
PRP療法は、こうした方にとって「体への負担が少ない中間的な治療」として注目されています。
PRP療法のメカニズム
血小板の中には、「成長因子」と呼ばれる組織の修復を促す物質が含まれています。PRP療法では、濃縮された血小板を関節に注入することで、この成長因子が関節やその周囲の組織に働きかけます。
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TGF-β
・損傷した組織や筋細胞の修復と調整
・コラーゲンの生成 -
PDGFa-b
・組織の修復にき関わる細胞分裂を促進
・コラーゲンの生成 -
VEGF
・血管や炎症を調整する
・細胞を増加血管形成にも関与
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bFGF/EGF
・軟骨細胞や骨芽細胞の増加促進
・骨や血管の再構築を促進 -
CTGF
・軟骨の修復や線維化を促進
・血小板の付着が優位な状態を作る
PRP療法の効果
豊富に含まれた血小板と成長因子により以下のような効果が期待されます。
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効果 1
痛みを改善する
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効果 2
炎症や腫れを改善する
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効果 3
関節の変形を遅らせる
PRP療法のポイント
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ご自身の血液を使うので安心
ヒアルロン酸注射や生理食塩水と比べても有害事象のリスクは上昇しないという報告があります。
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長期的な作用が期待できる
単回の注射で最大1年半の痛みの改善があったという報告があります。3回のPRP注射では最大5年間の痛みの改善があったという報告があります。
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注射で行う日帰り治療
採血後約30分で治療を受けることができます。
PRP療法の流れ
問診でPRP療法の適応があると判断できれば、治療は約30分ほどで完了します。
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STEP 01 問診・診療
関節の痛みや症状、これまで行ってきた治療についてお伺いします。
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STEP 02 採血
採血し、特殊な医療機器を用いて製剤化します。
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STEP 03 注射
採血から約30分後に関節に注射します。
PRP療法のその他の部位への適応
副作用が少ないため、全身のケガや炎症に対してPRP療法は使用されています。
PRP療法をお受けいただくことができない方
■血小板減少症等出血性素因がある方
■重篤な感染症にかかっている方
■現在悪性腫瘍治療中の方
その他、治療担当医師が本再生医療の施行を不適当と認めた患者さんも治療をお受けいただくことはできません。
PRP療法の副作用・注意点
■副作用
注射部位の痛みや腫れが2~3日程度生じる場合があります。PRPの注入による正常な反応によることが殆どですが、万が一強い痛みが現れた場合は担当医師に相談ください。
■注意点
お薬によっては治療効果に影響するものがあるので、治療を受ける前に医師に普段飲んでいるお薬をお伝えください。
PRP療法を改良した『HD-PRP療法』
最近の研究では、より多くの血小板を患部に届けることで、効果の持続時間や治療の質が向上することがわかってきました。
特にひざや股関節では、1回のPRP注射だけでは十分な効果が得られにくく、複数回の治療が必要と言われていました。こうした背景から、血小板の濃度を従来のPRPの最大約6倍まで高めたHD-PRP療法が開発され、より高い治療効果が期待できるようになりました。
費用について
■PRPシングル(ACP):55,000円(税込)
■PRPダブル(ACP):99,000円(税込)
■HD-PRP(ACP Max):209,000円(税込)
